カラフル・バニー
「なんだ、それ」


あたしの元に来たさっちゃんも、不思議そうに顎を引いて尋ねる。


「あたしも分かんない。まあ、とりあえず皆に配ろう。ハーイ皆さん、これ引いてください」

「早い者勝ちだぞ」


順々に列が出来、あっというまにくじは2、3枚となる。最後の方のくじを手に取ろうとした、渚と目が合った。


「…あのさ…渚何、怒ってんの?」


あたしは、隙を狙い聞いてみる。


「てめぇには関係ねーだろ」


相変わらずの冷たく簡潔な口調。聞き慣れたはずなのに、胸に突き刺さったような感覚になるのは、何故だろう…


「…」


自然と渚が直視出来なくなる。

それは胸が苦しいからだけのせいなんだろうか。

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