カラフル・バニー
そっけないのも、ひねくれているのも、全部渚らしさなのが分かった。

たまに見せる意外な一面も受け取り方によって、こんなに違うことが分かった。


こんな些細な発見でもあたしにとっては嬉しくて思わず笑顔になる。


「もうちょっとで、着くね」

「だからどうした」

「あー、もう。渚って有り得ないくらい、ひねくれてるよねぇ」

「…だったら、もう近付くんじゃねーよ」


…また…最近の渚の言葉には刺がある。毒舌なのは前からなのだけれど、この頃あたしには異様なくらい、すぐ怒る。

実際、怒るのも前からなんだけれど、前はすぐに許してくれていた。


「なんでなのかな…」


バンガローに入ってもずっと悩んでいた。さっちゃんに話せれば、楽なんだろうけど、上手く理解してくれるだろうか…




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