カラフル・バニー
40分ぐらい喋り続けただろうか。話題は尽く異っていたが、会話はすごく弾んでいた。


「あ、浬子…今更あれだけど、渚のことは全部私の憶測だからな」

「うん、色々ありがとう。さっちゃん」


実を言うと、あたしは、まだ自分の気持ちがはっきり分からなかった。

さっちゃんがあたしに、素直さを求めてくれたことはとても胸に残った。言葉の意味も、今なら理解できる。


「だけど…あの渚が、本当にあたしのことなんて好きなのかな…」

「まだ納得いかないのかい?」

「うん」

「アイツの様子でも見張ってたら分かる」

「その…あたしに対する態度と、他の人に対する態度が違うのは、あたしを女として見ていないからじゃないのかなって思って」

「そんなんじゃないよ」
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