カラフル・バニー
第2ゾーンとなるのは、未処理の古く汚い高校だった。


「この向こうに寺があるみてーだな」

「この校舎、どうしても入らないといけないわけ?」

「ゴチャゴチャ言ってねーで、さっさと行くぞ」


こんだけ汚いと、進む足もペースダウンしてしまう。コンクリートが剥がれ落ち、ひび割れさえしている床。


「怖いよー汚いよー」

「黙れ。殺すぞ、てめー」

「女子に対して殺…うわあぁあぁ」


誰かがあたしの髪を触った。気持ち悪くて吐き気がする。


「ひっ…また!なんなのよぉお」

「何、叫んでんだよ」

「髪に…ぎゃびょー!!」

「ぎゃびょ…ってお前…」

「そんなこと言ってないで、助けてよぉ」


< 98 / 150 >

この作品をシェア

pagetop