スリーズ・キーノート

「……で、キューは?お前の姉ちゃんは?」
「お姉ちゃんは、部屋に、いる……。キューは……解らない。」
「警察行けよ。」
「ダメだよ!」
……一般常識ないのか?合意してない性行為を強要されたんだから、当たり前だろ……。
「なんで。」
「お姉ちゃんが嫌だって。子供もいるし。」
「子供の為に我慢とか……。」
女が考える事なんて、俺には解らないし解りたくもない。だが彼女等も彼女等なりに、ない脳味噌かき集めて考えたんだろう。……俺を巻き込まないでくれればよかったんですが。

「じゃあ俺を呼んだ理由は何だよ?無いなら帰る。」
少し、レイが黙る。そして決心したように言った。

「お姉ちゃんが、ナジと話したい、って……。」

かき集めるどころか、元々ないなこいつ等……。
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