スリーズ・キーノート
23




嫌だと言ったら、レイが泣いた。なんて奴だと思ったが、泣かれて騒がれるのは嫌なので、レイの姉ー……シノリとかいう人に会う事にした。

シノリとは、俺は一回顔を見たぐらいしか関わりがない。まったくもって彼女を知らない。
こじつけて言うなれば、噂でのみの情報だけ。その噂に良いものはないが……イチさんが関わってくる。
シノリが俺を呼んだのはそこの繋がりしかない。



「……初めまして。」


シノリの部屋の前で、俺はノックした後呟いた。しまった初めましてじゃねえよ。一回会ってるってのに。
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