スリーズ・キーノート
お前の姉ちゃん、強姦されたんだぞ。子供いるのに。こいつ、まさか、キュー、取られた(多分キューが一方的に好きだったと思われる)と感じてるのか?
女って……女って……。
「お前が言いたい事は何となく、解る。だけど当たる場所が違うんじゃねーのか?」
「違わないよ!」
「……キューが一方的だっただけだろ。嫉妬で、姉貴に八つ当たりすんなよ。」
ひどい、言葉だった。
レイにとっては、俺はシノリを擁護したと思われただろう。だがそう言うしかなかったんだ。
レイは、もっと自分を慰める言葉が欲しかったんだと思うが……俺はあくまで客観的だ。
この姉妹に対しては、余計に。
「……帰って。」
「言われなくても帰る。お前みたいな奴と一緒にいると、脳が溶けそうだ。」