スリーズ・キーノート
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「おう。」

久々に、イチさんと街中で会った。また缶ジュースを奢ってくれて、気分は悪くない。

「ナジ。」
「はい?」
「俺、前、自分の事嫌いだって言ってたよな。」
「ああ……。」
忘れてたが必死に思い出して傾く。
「更に嫌いになっちった。」
「はあ……。」
「……今さ、レイと付き合ってる。」
「はああ?」


嫌いだ、と言っていた理由がそこで解った気がした。

この人も最低なんだ。
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