スリーズ・キーノート
三人組はやっぱり追ってきたが、俺を助けてくれた人───ナジは地元の人間で、家々の間をぬって、何とか逃げ切れた。
俺はありがとうございます、と息を切らして言ったが、ナジは何も言わずに立ち去ろうとする。
お礼ぐらい、どこかで……と思ったが。
『あの……帰り道、解んなくなっちゃったみたいなんですが……。』
引っ越してきたばかりで、地理が解らない。最悪だ。
だがナジは住宅街を出て、明るい大通りまで俺を連れてってくれた。
本当にいい奴。
でもなんで助けてくれたんだと聞きたかった。
別れる直前にそれを聞いたら、ナジは呆れて溜め息をつく。
『入学式で見たから。』
そこでやっと同じ大学に通ってると気付いた。
俺はありがとうございます、と息を切らして言ったが、ナジは何も言わずに立ち去ろうとする。
お礼ぐらい、どこかで……と思ったが。
『あの……帰り道、解んなくなっちゃったみたいなんですが……。』
引っ越してきたばかりで、地理が解らない。最悪だ。
だがナジは住宅街を出て、明るい大通りまで俺を連れてってくれた。
本当にいい奴。
でもなんで助けてくれたんだと聞きたかった。
別れる直前にそれを聞いたら、ナジは呆れて溜め息をつく。
『入学式で見たから。』
そこでやっと同じ大学に通ってると気付いた。