スリーズ・キーノート
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よきじさんが亡くなってから数ヶ月して、俺とキキは例の"彼女"に会った。子供がもう1人いた事には驚いたが、よきじさんの子ではないらしい。
事情を深く知らない俺とキキは、よきじさんの思いだけを伝えて……子供を引き取った。
彼女は育児を出来る精神状態ではなく、代行している彼女の母から。
まだ学生の俺達に、しかも他人預けるのに、疑いの感情を向けられたが……これがよきじさんの意志なのだ。
俺とキキは土下座し、子供を育てる誓いを立てた。

子供は既に五歳になる直前。
泣き叫んで拒まれると思ったがそうでもなかった……。
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