スリーズ・キーノート
忘れる事なんて出来ない、私にとって最高の思い出は、今でも鮮やかに蘇る。
でも、こんな私が、幕真みたいな普通の人と幸せになってはいけない……そんな思いがいつでもあった。

私は最低の人間。

だって幕真と付き合い出しても、子供がいる事を言えなかったのだ。
邪魔になると思っていたんだ。
女の感情ばかりを優先して。



幕真によって再生し始めていた私の世界は、やはり汚れていた。
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