Sign.
タクミ
パタパタと足音が近づいてきる。
足音が止まったかと思うと、おばさんの後ろから一人の少年が顔を出した。
「息子の拓海よ。未来ちゃんと同じ11歳。仲良くしてあげてね。」
おばさんがニコニコと自慢げに息子の自己紹介をした。
「あ…よろしくタクミくん…。」
男の子はどちらかというと苦手なあたし。
自然と小声になってしまった。
そんなあたしをジロジロと見ると、拓海は一言「おまえ誰。」と冷たく言った。
カチーン
タクミくんの第一印象。
苦手。