Sign.



また何時間も口げんかが始まりそうだったけど、充君が割って入ってくれたおかげで何とかけんかせずに済んだ。



あたしだって、したくてケンカなんかしてんじゃないから正直充君がいて良かった。



今は三人、ジャングルジムの上にいる。



といってもあたしとタクミの間には結構な距離。



別にいいけど。




「未来ちゃんは何でこっちに越してきたん?親父さんの転勤とか?」



ドキ…ッ



この質問は正直嫌だな。



でもお隣りさんなんだから言わなくてもそのうち分かると思うし

大きな誤解をされる前に話しといた方がいいかも。




「両親が離婚して、最初はママの実家に帰るハズだったの。でもママの友達が仕事紹介してくれて、家も提供してくれるっていうから。」



「あ、そうなんだ。何かごめんね未来ちゃん。」



「いえ…。」



「「「………」」」



重い沈黙。




やっぱり言わなきゃ良かった。






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