Sign.



「はーい、着席!」



教室に入るなりパンパンと手を叩き、大きな声を響かせるチエ先生。



それに反応して、ガタガタと席につく音が聞こえる。




……今更だけど


ちょっと緊張してきたかもしんない。




「今日はこれからみんなと一緒にここで勉強する友達を紹介します!さっ、入って。」



ガラガラ…



静かに教室のドアを開けると、みんなの視線がピリピリと肌に染みる。



うっ…見られてる…。



当たり前か…。



教卓のそばまで足早に移動し、教室を見渡した。



生徒数はざっと30人ってとこか。



ロッカーの上には書道などの掲示物がズラリと張られている。



なかなか清潔な教室じゃん。



過ごしやすそうで良かった。




「長谷川未来です。よろしく。」



一言で簡潔な挨拶をし、一礼をした。



みんながヒソヒソ色んなことを言っているけど、気にせず案内された席についた。



席についても、みんなの視線はまだ痛いくらいにあたしに集中していた。





< 24 / 35 >

この作品をシェア

pagetop