Sign.
微妙に険悪な雰囲気が続く中、チャイムによってあたしの周りにいたこは散り散りになった。
助かった。
チャイムの音が天の救いに感じた。
先生が来て、授業が始まると教室はそれなりに静かになった。
でもどこの小学校にだってうるさい男子は必ずいるわけで。
耳障りな笑い声にイライラしながら窓際に目を向けた。
すると頬杖をついて教科書に目を向けるタクミが目に入った。
あいつ、以外と真面目?
てか、思ったよりクール?
…それはないか。あたしとあんなくだらない言い争いするくらいだし。
ジーッとタクミを見てそんなことを考えていると、あいつもあたしの視線に気が付いたみたいで、こっちに目線を向けた。
目があった瞬間、不覚にもドキッとしてしまったあたしは、目のやり場に困って目線をキョロキョロと泳がせた。
そんなあたしの様子を見て、タクミは口元を緩めると、口パクで『前向けバーカ。』と言った。
あとでコロス…。