SAKURA
*6*真実
呼び出し
思った通り。
お母さんのお粥を食べてグッスリと眠った私は、朝にはすっかり元気になっていた。
宙良クンに会う勇気はまだ出ないけど、お母さんが学校を休ませてくれるわけもなく…
"片付けしたいからちゃっちゃと行きなさい!"
と、追い出されてしまった。
昨日は病人だったんだから、少しは労って欲しいよね?!
だけど、休まなくて良かったと思い直したのは、学校に着いてすぐのことだった。
『何これぇ…』
黒板に書かれているのは、訳の分からない記号の数々。
こんなに長ったらしいのが公式だなんて、覚えきれるわけないじゃんー!!
クッキーや告白のことでボーっとしていた分も含め、休んでいた数学の授業は想像以上に進んでいた。
ノートを借りてみたけれど、記号だらけでチンプンカンプン…
まっったく、ついてけない!!
どんどん進んでいく授業に、ノートをとるので精一杯だった。
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