SAKURA



何かを探るような、真っ直ぐな目。



…そっか!!


『私は吉川美波ね!』



自分から名乗らないのは失礼だったよね?


私なりの笑顔を見せ、彼の言葉を待った。



「はぁ…」



え?



けれど、返ってきたのは大きなため息。



何故??


何か変なこと言った?



「お前さ…」

『ん?』


顔を上げて、呆れ顔でこちらを見てきたから、首を傾げた。


「やっぱぃぃ…」

そぉ言い、ノートに視線を戻してしまう。



何よぉ…


気になるじゃん。



口を尖らせて見ていると、横目で私を見て、またため息を付いた。


『もぉ!何なの?


ってか、名前!

教えてよ?!』


立ち上がり、上から問い詰めた。


*
< 13 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop