SAKURA
保健室の入り口を開けようとすると、丁度先生が外に出てくる時だった。
『せんせぇ、消毒お願いします。』
「あらぁ〜、派手にやったわね?」
怪我した所を強調するように見せると、眉をしかめて言われる。
「でもねぇ…
あ!ちょうど良かったわ。
悪いけど、消毒してあげて?」
でも?
ちょうど良い?
してあげて?
てっきり先生がしてくれるのかと思っていたから、言っている意味がわからない。
先生の目も、全く私を見ていず、後ろの方を見ているし。
後ろに何が…
振り向くと、そこには予想外過ぎる人が立っていた。
和也クン!!
今1番会いたかったけれど、会いたくなかった人。
ちょっと先生!
呼び止めようと振り返れば、先生の姿は廊下の遙か向こう。
いきなり2人きりは気まずいよぉ?!
*