SAKURA
『来てくれるのーーー?!』
突然の申し出に、つい声を荒げてしまった。
「だめ?」
『なわけないじゃん!!』
即答する私を見て、和也クンが少しだけ表情を和らげた。
頬を僅かに上げ、目尻と眉毛が下がる。
それと同時に、彼を取り巻くオーラが暖かいものへと変化したように感じさせられる。
この表情、好きだな…
「終わり。
頑張ってね。」
和也クンは手際が良いから消毒はすぐ終わる。
来た時はどぉなるか不安だったけど、私の考えすぎだったんだね?
棚に消毒液などを戻している背中にお礼を言うと、急いで保健室を出た。
『ありがとう。
来週頑張るから!
またね。』
せっかく応援来てくれるんだから、かっこぃぃとこ見せなきゃ!
練習戻るぞぉー
先程までのモヤモヤが嘘のように、私の心は暖かいものでいっぱいだった。
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