SAKURA




「何でここまでためるかなぁ…」

『だからぁ!』


と、目の前の人に今朝私がボヤいていた内容を伝える。


「ま、吉川らしいよな。」




さすがに答えを丸写しするのはダメだからと、わからなくて後回しになっていた問題を一緒に解くと言うことで、夏休みの課題の追い込みが始まった。


場所は、いつも送ってもらう、バス停近くのファミレス。

軽くお昼をつまみながら、ひたすら説明を受ける私。


"明日まで"って期限付きだから、普段とはスピードが違う。

頭がぃぃ人は回転が速いんだなぁなんて片隅で考えながら、手を動かした。






『和也クン…

ちょっとだけ休憩しない…?』


開始から3時間。

和也クンの口は、休む気配がなかった。


集中力持たないよ…


コップを手に取り、ドリンクバーでココアを入れる。

甘いもの食べると、勉強出来るような気がするから。


和也クンは、コーヒー。

ブラックで。

どぉも、甘いものは苦手らしい。


「早くしないと、終わらないよ。」


それに、勉強に対しても甘くない。



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