SAKURA


わからないと言った所を、嫌がらず全て教えてくれた。

『そっかぁ!

この公式を使えばぃぃのかー』

要点だけをわかりやすく教えてくれて、授業なんかよりずっと理解できた。


宿題の範囲を全部教えてもらい、気付いたら外は真っ暗。


『遅くまでゴメンね。

すっごくわかりやすかった!

ありがとう。』

片付けをしながら、お礼をするけど、相変わらず返事はなし。


「家どこ?」


この短時間でわかったこと。

口数は少ないけど、語尾は優しいんだよね。


『バス乗ってすぐ…』

「送る。

鍵返すから昇降口にいて。」

廊下にでて鍵を閉めると、職員室へとあっという間に階段を上がっていった。

私も着替えなきゃ!


急いで、部室へと向かった。

*
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