SAKURA



昼ご飯を食べると、すぐに取り掛かった。


お母さんもお姉ちゃんも、今は買い物でいない。

からかわれるのが嫌だから、調度ぃぃ。




今日は生地をコーヒー風味にする。

表面に砕いたアーモンドをまぶせて完成!




生地をこねながら、自分の行動に冷静になってみた。


好きな人のためにお菓子を作るなんて、小学校のバレンタイン以来な気がする。



まさか、自分がこんなに乙女チックとはね。


可笑しいのか、照れなのか…笑いがこみ上げてくる。




"美味しくなぁれ〜"


ここがポイント!


小さい頃お母さんに教わった。

お料理も、お菓子も、呪文を唱えると美味しさがアップするんだって。


そして、和也クンの喜ぶ顔を思い浮かべて。





*
< 67 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop