SAKURA



「美味いじゃん!」


その声に、無意識に下げてしまっていた頭を上げた。


「甘すぎなくて、調度ぃぃ。

ありがと。」



和也クンがニコリと笑いかけてくれて、体中の緊張が解れていく。


出会った時には想像できなかった笑顔。

今は随分解れてきて、"和也クンらしい"笑顔になっている。



『えっとね、一昨日楽しかったから。

あと、いつも勉強教えてくれて。


ありがとう!』


拙い言葉だけれど、気持ちは伝えられたはず。



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