SAKURA
お姉ちゃんの後悔
タイミングが良いのか悪いのか…
夜、体が熱くて、苦しくて、目が覚めた。
38度4分。
疲れたらきたのか、精神面からきたのか…
多分、後者だろうけど。
朝になっても熱は下がることなく、もちろん学校は休むしかない。
「大人しく寝てなさいね!」
「ご飯はお鍋の中に入れといたから。」
と、お姉ちゃんとお母さんは、仕事に行ってしまった。
休めたのは嬉しいけど、1人になって薬が効くまでの間が苦しい。
和也クン…いや、宙良クンと言うべきか?
昨日はどのくらい待ってたんだろう?
連絡しなくて怒っているのかな?
でも、宙良クンにはその理由がわからないだろう。
私だってわかんない。
何で嘘の名前教えたの?
何で宙良って名前を隠してたの?
私に名前を呼ばれたくなかったから?
私が宙良クンのこと"和也"って呼んでるのを、心の中で楽しんでたの?
だから、私には笑顔を見せてくれたの?
全然わかんないよ……
前に"宙良はやめとけ"って言ったよね?
私に好かれたくなかったの?
も、やだ………
*