SAKURA
「腹立って、大喧嘩して、そのまま仲違いしちゃった友達がいるよ。
何で嘘なんか付かれたんだろうって、凄い辛かった。」
"でもね"と、お姉ちゃんは続ける。
「1番辛かったのはその後だよ。」
『え?』
お姉ちゃんは、私の方に振り返り、窓枠に寄りかかりながら言った。
「それまでは親友だったのに、1つの嘘で一言も話さなくなっちゃったんだよ?
くだらないことで笑ってた時間は何だったんだろう?
もちろん嘘は許せないけど、絶交じゃなくて、他に方法はなかったのかなって。
学校ですれ違う度に、後悔してね。
今でも、その子のこと思い出すと苦しいもん。」
他に方法なんて存在するの?
嘘を付いたことに変わりはないんだよ?
私は、そんな風に思えなさそうだよ…
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