今、気づいたの☆天使のささやき☆

　もう限界だ。
このモヤモヤと胸に詰
まっている汚いものを、
全部きれいに吐き出し
たい。

　これ以上我慢してい
たら、そのカスが喉に
詰まって窒息して死ん
でしまいそうだ。

　それがミントの心の
叫びだった。

　できることなら、あ
んな監獄のような家に
は帰りたくなかった。

　例え、どんなにりっ
ぱできれいで、人が羨
む宮殿のような家であ
っても、それはミント
にとってはあくまでも、
ただの箱。大きさも広
さも高級家具があるか
ないかも、関係ない。
　ただ王に管理された
入れ物なのだ。
　せめても、召使いで
はないことは救いかも
しれないが、王妃の行
動は毎日管理されてい
る。自由なんてどこに
もない。
　だから、ミントは、
映画「ローマの休日」
が大好きだ。主人公の
気持ちが泣きたいほど
よくわかる。
　そして、いつか自分
も、あのヘップバーン
のように、街に飛び出
して、自由きままに、
好きなことを思う存分
してみたい。
　
　そんな風に、いつか
らか夢みるようになっ
ていた。