今、気づいたの☆天使のささやき☆

　モナコと私がドリン
クを手に、バリとソバ
子の所に戻る頃、
着替えたり荷物をまと
めて、家路につく人の
姿が多く見られるよう
になっていた。

　辺りを見わたせば、
大分陽は落ち、海で遊
ぶ人たちはまばらにな
り、犬の散歩をする人
や、夕涼みに訪れる近
所の人たち、海の家に
は、ビールを片手にの
んびり夕餉を楽しむ人
の姿が見られた。

　私たちはヴォードウ
ォークの縁石に腰掛け、
私は話しを切り出した。

「私は今日、デビュー
することに決めました」

「え？何？アイドルに
でもなるの？」

　バリが食いつく。

「まさか」

　モナコは冷めてる。

　私は首を横に振った。

「本当は、もう帰らな
くちゃいけないんだけ
ど・・・今日私は・・
パーティに参加します」

「何？そんなこと？」

　バリががっかりする。

「何言ってんのよ。ミ
ントにとったら、社交
界にデビューするくら
い大変なことなのよ。
ね、ミント」

　モナコが味方してく
れる。

「でも、大丈夫なの？
家の人」

　ソバ子が心配する。

「で、みんなに協力し
てもらいたいんだ」

「なーんだ、そういう
ことか、お安いご用だ」

　バリは張り切る。

「で、何すればいい
わけ？」

　モナコが聞く。

「それを、考えてほし
いんだ」

　みんなブーイングだ。

「これから考えるの？」

「うん、完璧なやつ」