中絶~僕は君を殺したい~
4‐4 見つからない



近くに見えた交番で話を聞いた。



そうさくねがいの書類を作成するには両親どちらかのしょうだくがひつようだ、と言った。



すぐに交番から出た。


けいさつかんは立ち上がりもせず、書類を机の引き出しに投げた姿がちらっと見えた。



ぼくは走った。



子供が行きそうな場所をさがそうとしているじぶんがいた。



おもちゃ屋、公園、遊具がある本屋やファーストフードの店。



…どこだ。



とにかく一番近くにある公園からさがしてみることにした。



太陽がねむる時間だ。


風が冷たくなってきた。


あせりだけがつのっていった。


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