中絶~僕は君を殺したい~
5-5 ALONE





一人のこされた部屋の片づけをする気にもなれずにいた。





あいかわらずジェニファーロペスは同じひょうじょうをたもっていた。





ぼくはどうしていらついているのか。





じぶんでもりかいできなかった。





なんでもないことくらいわかっているのに





ぼくは部屋をかたづけた。





DVDも取り出して返却ふくろの中になげいれた。




ゆかに転がっている缶ビールをゴミ箱にすてた。





おつまみの残りをすてて、皿を流し台においた。






・・・クソ!




かべをなぐった。




ほんとうはおいかけなきゃならないことだってぼくにはわかっている。




わかっているんだ。




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