中絶~僕は君を殺したい~
8-4 わるいまほう







今日の日誌をつけていた時に病院かられんらくがきた。





ぼくはすぐに病院に向かった。





病院につくとあきの両親が先にいた。




「また何かあったんですか?」





「ああ。」




その後ろにかんごふがいた。




「ごしゅじんさまですか?」




「ええそうです。何かありましたか?」




「くわしくは中で」





ていきけんしんでよく見る部屋だ。





ぼくはその中で話を聞いた。




「もうですか?はやすぎる」




早産をゆうはつしてしまったそうだ。




「はい。早すぎます。残念ですが、お子さんの助かる可能性はかぎりなく低いでしょう。奥さんを守るためにはその低いリスクのために命をかけることはしない方がけんめいでしょう。」



「どうにかならないんですか?」




なりません、と断言するいし。



「子供はあきらめなさい。くすりで出産時期をさらに早めます。時期がはやい方が母体にあたえるえいきょうは少ないでしょう。」



「あきと話は出来ますか?」



「いいえ。話は聞えていますが、会話をすることは出来ないでしょう。」



ぼくは考えた。




どうすればいいかわからない。




こんな時、あきならなんていう?
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