中絶~僕は君を殺したい~
9‐2 抱けない




あきが久しぶりに泊まりにきた。




ご飯を食べてから映画を見た。




ぼくらはいしきてきに子供が出ない映画をえらんでいた。




そうすると戦争映画やミステリーやサスペンス、ドキュメントにヒューマンドラマばかりになる。




たいくつだと言わなかった。



ぼくらの苦手なものはうそと子供になった。


映画が終わるとぼくらは眠る。



前までは必ずしていた。



「おやすみ」



あきが言う。ぼくにせなかを向けている。



「おやすみ」



と返事をした時にはねいきを立てていた。



ぼくはねむるふりをした。



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