新・私と君とのオベシャニエ
ガシャン。

私は手錠を外し、目隠しも外して立ち上がった。

頭は痛かったが我慢した。

手錠のような玩具で私を監禁しようなんて、考えが浅いわね。

私はある特殊な村で育った。

昔から訓練などで沢山鍛えられた。

だから本当はバットで殴られたってたいしたことないはずなんだけど……。

頭の痛い所を少し触り、その手を見ると血が付いていた。

何度も殴られたみたいね。

他人事のようで自分の事なのね……。

とりあえず周りを見回すが、出口らしきドアが一つあるだけでそれ以外はコンクリートの壁だった。

私はドアに近づきドアノブを回すが、鍵がかかっているようで開かなかった。

……。

強行突破しかないみたいね……。

私はドアから一歩下がり足に力を注ぎドアを蹴り飛ばした。
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