君の手を繋いで
プロローグ
俺たちは、仲が良かった。小さい頃は、いつでもどこでも一緒に過ごした。
俺と、双子の兄貴・亮太、そして、幼なじみの日向。
俺と兄貴で日向をはさんで手を繋いで、近くの公園でも、河原でも、森でも、いつも三人で遊びに行った。
でも、やがて繋がれた手は、兄貴と日向だけのものとなって、俺と日向が手を繋ぐことは、なくなった。
それどころか、今は昔みたいに三人そろって並んで手を繋ぐことも、一緒に公園や河原や森に行くことも、できなくなった。