感方恋薬-かんぽうこいやく-
第2節
「そうそう、忘れておった。これをおぬしに預けよう」
爺は懐をごそごそと何やら探すと、巻物を1本取り出した。
「日本古来の薬草を使った呪術を記した巻き者じゃ。今の時代でも材料が集まる物で、もし失敗しても人体に害が無い物を書いてある」
そう言うと、爺はその巻物をあたしに向って差し出した。あたしはそれを何と無く受け取って中身を見たが文面が達筆過ぎて何が書いて有るのかよく分らない。
「爺ぃ、読めない…」
爺は少し困った顔をした様に感じた。
爺は懐をごそごそと何やら探すと、巻物を1本取り出した。
「日本古来の薬草を使った呪術を記した巻き者じゃ。今の時代でも材料が集まる物で、もし失敗しても人体に害が無い物を書いてある」
そう言うと、爺はその巻物をあたしに向って差し出した。あたしはそれを何と無く受け取って中身を見たが文面が達筆過ぎて何が書いて有るのかよく分らない。
「爺ぃ、読めない…」
爺は少し困った顔をした様に感じた。