感方恋薬-かんぽうこいやく-
そう言うと「四角」は鞄の中をごそごそと探しまわる。


「ああ、有った有った、これだこれだ」


「四角」は嬉しそうに巻物を取り出した。

それには輪ゴムでメモ用紙も括りつけてある。


「貴子君。この巻物、郷土史が書かれた物と言って居たね」


「はい、そう聞いてますが…」
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