感方恋薬-かんぽうこいやく-
「ただいまー」


「あ、姉貴おかえり」


弟の声を聞い瞬間あたしは昨日、則子から貰ったったメールの事も弟に言って見たくて言って見たくて仕方が無くなって湧き出る言葉が喉元キリギリまで出掛かった。


だが、それもあえてそれをぐっと堪えた。


繰り返すがあたしは大人だ。


爺の進言で、一皮剥けたニクい奴なのだ。


こんな嫌がらせで楽しんで居てはいけないのだ。


         ★


あたしは自室に戻ると制服を着替えて、「四角」が書いてくれた巻物の訳文を読んで見た。
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