感方恋薬-かんぽうこいやく-
そしたら、そいつは、こそこそと地平線に隠れて行った。


うむ、何かあたしの神通力が強くなってきている様な気がして来た。


へん、どんなもんだい。


         ★


則子は例によってバスケ部の部活が有るので今日も放課後はあたし一人で帰る事になった。


あたしが作った惚れ薬の効果が今でも続いて居るらしく憧れのキャプテンとは順調にお付き合いが進んでいる様だ。


まぁ羨ましくないと言えば嘘に成ってしまう。


あたしにそんな状況が存在しないのは純然たる事実で有って、仮に惚れ薬を作ったとしても呑ませる相手が居ない。
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