感方恋薬-かんぽうこいやく-
あたしは引きつった笑いを顔面に張り付けると


「そ、そう、よか、よかったねぇ」


そう答えるのが精一杯だった。


あたしは完全に幸のペースに巻き込まれて居る。


「それで、もう一つお願いが有るんですが聞いて貰えないでしょうか?」


「え?え、ええ、あたしに出来る事なら何でも言ってくれればやるけど」


幸の勢いであたしは、そう言うしか道が無かった。


確かに自分で蒔いた種だ、この際、収穫できる様に育ててやるしか有るまい。
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