感方恋薬-かんぽうこいやく-
朝、授業が始まる前迄は何時もと変わらない様子だったのだが授業が始まるちょっと前から様子がおかしくなった。
あたしはそれが妙に気に成ったので、休み時間、幸の前に行くと、目の前で右手をひらひらさせて見た。
「…あ、ああ、貴子さん。何か?」
「何かじゃ無いわよ。どうしたの、朝からぼ~っとしてるみたいだけど」
「え、いえ、そんな事は有りませんが」
「そんな事が無い様に見えたから聞いて見てるんじゃない」
あたしは、幸の顔をじっと覗き込んだ。
ひょっとしたら熱でも有るのかと思ったが、顔色を見た感じからは、それは無さそうに見えたが、どうも視線がおかしい。
定まってないと言うか、フォーカスがボケて居るというか。
兎に角様子が尋常では無い。
あたしはそれが妙に気に成ったので、休み時間、幸の前に行くと、目の前で右手をひらひらさせて見た。
「…あ、ああ、貴子さん。何か?」
「何かじゃ無いわよ。どうしたの、朝からぼ~っとしてるみたいだけど」
「え、いえ、そんな事は有りませんが」
「そんな事が無い様に見えたから聞いて見てるんじゃない」
あたしは、幸の顔をじっと覗き込んだ。
ひょっとしたら熱でも有るのかと思ったが、顔色を見た感じからは、それは無さそうに見えたが、どうも視線がおかしい。
定まってないと言うか、フォーカスがボケて居るというか。
兎に角様子が尋常では無い。