感方恋薬-かんぽうこいやく-
ACT7 荒野のドラッグパニック

第1節

朝は何事も無く訪れた。


昨夜の雷雨もすっかり上がって、気持の良い晴天に恵まれた。


あたしは何時もの様に洗面所で歯を磨く弟を、どつきながら自分も歯を磨いて顔を洗う。


そして朝食後、何時もの様に、何の変りも無く、学校に向かった。


しかし、昨日の爺の言葉、いくら何時もと変わらないとは言え油断しないに越した事は無いだろう。


あたしは、出来るだけ周囲に気を付けながら校門から玄関迄を歩いて行った。


玄関から教室迄の通路でも特に変わった事は無い。
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