感方恋薬-かんぽうこいやく-

第6節 惚れ薬…要りますか?

校門の前で持ち物検査なんかやって無いかどうかを確認して(うちの学校は、持ち物に意外と厳しい)あたしは校門を潜った。


何時もの朝の光景だけど、昨日の出来事が尾を引いて居るのか、どうも、本調子じゃない様な気がして成らない。


「おす!貴子!」


威勢良く肩をボスンと叩かれて、あたしはその方向に振り返った。


こんな挨拶をするのは、昨日薬を頼まれた友達の則子しか居ない。
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