感方恋薬-かんぽうこいやく-
「ああ、有ったこれじゃ」


そして又しても1本の巻物をあたしに差し出した。


「今度は何?」


「これはな、簡単に作れそうな解毒剤を書いた物じゃ。これを見て、出来るだけ早く解毒薬を一つは作って持っておく事じゃ」


あたしは、貰った巻物を見詰めながら爺に聞いた。


「なんで、慌てて解毒薬なんか作らなけりゃイケないの?」


「今日みたいな事が有ったら大変じゃろ。それに備えて準備しておく事じゃ」
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