感方恋薬-かんぽうこいやく-
あたしは爺の話に矛盾を感じたので、改めて聞き直した。


「今日みたいに、いきなり薬の効果に襲われたら、解毒薬なんて持ってても、意味無いじゃん」


「備え有れば憂い無しじゃ。それに、あらかじめ使っておけば、今日の様な事にはならん。防御の役目もしてくれる」


「な、成程…」


あたしは、早速、薬を作ろうとしたが、又しても、達筆過ぎて、字が読めない。


「爺!字が読めない!」


「全く難儀な娘じゃのう。今回もそれは自分に課された試練と思って自分の力で解読するが良い。ではそう言う事で、ばいび~」
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