感方恋薬-かんぽうこいやく-
「なんで?」


ハテナマークに対するハテナマークが又、むくむくと大きく成り始めた。


これではキリが無い。あたしはむくりとベッドに起き上がると、しょうがない、覚悟決めるか。


と、腹を括って気合いを入れる。


「紀美代がそれで気が晴れるなら、勝っても負けても後腐れ無し。それで良いじゃ無いか。良くないかもしれないけど、それで良しとしようじゃないか」


あたしはぼそぼそ呟くと机の引き出しを開いて、薬の材料のストックを確認した。


やると決めたからには容赦しないからね紀美代。


あたしには爺も付いてるんだから。


「爺~い!」


あたしは爺を召還した。
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