感方恋薬-かんぽうこいやく-

第9節

あたしが持って居たシナモンスティックが爺の額に炸裂した。


「あちゃちゃちゃ、何をするんじゃ貴子」


「おまえが変な話を振って来るからじゃ」


あたしは、床に落ちたシナモンスティック


を拾うと、再び鍋の中身を掻きまわし始めた。


「全く、なんでこう乱暴にそだったんじゃか…」


あたしは爺にガンを飛ばす。


「い、いや、別に、こっちの事じゃ。気にせんで作業を進めるが良い、ほれ、ほれ」
< 314 / 327 >

この作品をシェア

pagetop