感方恋薬-かんぽうこいやく-
「別に貴子さんと結婚したわけじゃあないし、ただの恋人同士でしょ?法律的に見ても問題ないわ」
コケティッシュな微笑みであたしにそう話すとくるりとあたしに背中を向け、右手をひらひらと振りながら自分の席に向かって去って行った。
「敵ながら見上げた根性じゃ。油断するでないぞ貴子」
爺の妙に感心した声があたしの頭の中に響く。
「分かってるわよ。あたしも、もっと薬のレパートリーを増やして、いざとなったらそれで対抗するわ。だからこれからも宜しくね」
あたしは気配だけ表した爺に再度そう願うと同時に自分の力量も上げて行こうと心から思った。今日は晴天。
気持の良い朝の陽射しが教室一杯に差し込んで居た。あたしは少し目を細めると、その日差しを眩しそうに目を細めて見上げた。
「何か見えるんですか?貴子さん?」
幸があたしの視線を追って横で間の抜けた表情で訪ねた。
「うん、色々と見えるよ」
あたしは幸の空気の様な存在感を心地よく感じた。そして彼の事をもう少し知ってみたくも成った。
-感方・恋薬-かんぽう・こいやく End
コケティッシュな微笑みであたしにそう話すとくるりとあたしに背中を向け、右手をひらひらと振りながら自分の席に向かって去って行った。
「敵ながら見上げた根性じゃ。油断するでないぞ貴子」
爺の妙に感心した声があたしの頭の中に響く。
「分かってるわよ。あたしも、もっと薬のレパートリーを増やして、いざとなったらそれで対抗するわ。だからこれからも宜しくね」
あたしは気配だけ表した爺に再度そう願うと同時に自分の力量も上げて行こうと心から思った。今日は晴天。
気持の良い朝の陽射しが教室一杯に差し込んで居た。あたしは少し目を細めると、その日差しを眩しそうに目を細めて見上げた。
「何か見えるんですか?貴子さん?」
幸があたしの視線を追って横で間の抜けた表情で訪ねた。
「うん、色々と見えるよ」
あたしは幸の空気の様な存在感を心地よく感じた。そして彼の事をもう少し知ってみたくも成った。
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