感方恋薬-かんぽうこいやく-
教室の隅で私は、半分腐れ縁みたいになってる則子から、好きな人が出来たから何とかならなかっ言う相談を受けた。


そこで、つい口が滑って、惚れ薬でも使って見るかいとか気軽に言ってしまったもんだから、則子が瞳をきらきらさせて、私に縋るみたいに、にじり寄って来た。


「で、でも文献も何も残って無いし、そんな薬の作り方何か知らないし…」


「貴子、パソコン持ってたよね?」


「う、うん。一応凄く更新が遅いけどブログみたいな物をやってるけど」


「インターネットで検索すれば、それらし薬の作り方とか、載ってるんじゃ無い?」


「うーん、どうかな。やってみないと分からないなぁ」
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