【企】ハルの音色
それからまた数日が経って、俺はあることに気付いた。
それは……
「あり得ねぇ~!みたいな!」
「それ、超ヤバい!」
美那さんの前に、いつもあの煩い人たちがいること。
本当に何なんだよ。
声をかけようとしても、いつもかき消されてしまう。
そして、放課後。
「もうそろそろ桜も終わりだね……」
窓の外の世界を眺めている美那さん。
綺麗だなぁ……
「カフェ行こっ!」
「あそこのカフェ、少し高いけどイケメンばっかじゃん!?」
そんな世界にいきなり入り込んで……
いや、その世界をいきなり壊したその声に、俺はため息をついた。