無口な先輩
「じゃ、私下に降りますね!」
「・・・。」
はい。やっぱり応答なし。
仕方なく私は、はしごを降りようと思って下に足を下ろしていく。
・・・が。
―――ドサッ!
「いった・・・。」
最後の段に足を引っかけ、・・・転倒。
痛っ。
最後の段だったからよかったものの、はじめだったら怪我をしたかもしれない。
危なかったぁ・・・。
「・・・何してるの?」
「へ?」
上からひょこっと顔を覗かせてきたさっきの男の子。
しかも、無表情。
「転んでしまって・・・」
「・・・。」
なんとも言えないという顔。
いや、無表情だから分からないんだけどね?