大切な友
第1章・新しき出会い

1・その日の朝

私は奈月。中学1年生。今日は入学式だ。私の親友、茜はこの日を心待ちにしていたらしい。でも私は入学式という日は内心来ないで欲しかった。その理由は、小学6年生の卒業式が終わった次の日からは遊びたい放題だったから、この春休みがずっと続くような気さえした。しかし、春休みはとても短い休み期間だった。今思えば、少しは勉強しとけば良かったなぁ~。しかも、明日からは普通通りの中学校生活だ。さらに、明後日には新入生テストまである。はっきり言ってこの先が不安でしょうがない。でも、茜は成績優秀で6年の時は学年で1位だった。いいよなぁ~、茜は頭良くて。私はいつもこう思う。
「茜ってなんでこんなに頭が良いの??」何気なく茜に聞いてみた。茜は、
「私、頭なんか良くないよ!!でも毎日勉強してるから自然に学力が身についたんだよ!だから、奈月でも今から勉強しても遅くはないと思うよ!」
茜はこう言った。茜が言うことには重みがあるし説得力もある。なぜだろう??やっぱり茜は皆とは頭の構造が違うのかな?私は疑問を抱えながら、学校に到着した。


< 1 / 5 >

この作品をシェア

pagetop